2022年2月6日読了時間: 1分寒おこし 昨日は、借りている畑の寒おこし。すぐにハクセキレイが飛んできて、土の下で眠っていたミミズや昆虫をつまみ出して食べていた。「寒おこし」という言葉を教えてくれたのは、親父だった。 晩年、腰痛に悩まされた親父は、畑を少し耕すと、隅に置いた介護用の椅子にしばらく座っていた。するとやはりハクセキレイが飛んできて、餌になる生き物を突いていた。「俺によくなついている」 と親父は言っていたが、そんなことはない。そういう鳥なのだ。 自分は誰からも、鳥からも、愛されると思っていたい人だった。
昨日は、借りている畑の寒おこし。すぐにハクセキレイが飛んできて、土の下で眠っていたミミズや昆虫をつまみ出して食べていた。「寒おこし」という言葉を教えてくれたのは、親父だった。 晩年、腰痛に悩まされた親父は、畑を少し耕すと、隅に置いた介護用の椅子にしばらく座っていた。するとやはりハクセキレイが飛んできて、餌になる生き物を突いていた。「俺によくなついている」 と親父は言っていたが、そんなことはない。そういう鳥なのだ。 自分は誰からも、鳥からも、愛されると思っていたい人だった。