寒おこし
昨日は、借りている畑の寒おこし。すぐにハクセキレイが飛んできて、土の下で眠っていたミミズや昆虫をつまみ出して食べていた。
「寒おこし」という言葉を教えてくれたのは、親父だった。
晩年、腰痛に悩まされた親父は、畑を少し耕すと、隅に置いた介護用の椅子にしばらく座っていた。
するとやはりハクセキレイが飛んできて、餌になる生き物を突いていた。
「俺によくなついている」
と親父は言っていたが、そんなことはない。そういう鳥なのだ。
自分は誰からも、鳥からも、愛されると思っていたい人だった。
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